スウェーデンのアーティストって

スウェーデンと聞いて思いつくことはなんだろう。北欧、ストックホルム、IKEA、H&M、、、。
日本人からすればあまり馴染みのない国だと思う。文化やファッションがIKEAやH&Mなどのように流入して来ることはあっても、それがスウェーデンのものであると強く意識する人はあまりいない。こと音楽に関しても同じだ。スウェーデンの音楽と聞いてもピンとこない人がほとんどだろう。おそらく少し年配の人ならABBAと答えるだろう。音楽が趣味の人ならメタル大国と答えるかもしれない。しかし具体的なアーティストが多く挙げられる人は少ない。ネットで検索しても大御所が多くあまりタイムリーなスウェーデン音楽が見えてこない。ということで今回はスウェーデン。まず歴史から見ていこう。

歴史

    • 面積:約45万平方キロメートル(日本の約1.2倍)
    • 人口:約1000万人(2017年1月、スウェーデン統計庁)
    • 首都:ストックホルム(市人口約93万人、都市圏は約227万人)
    • 言語:スウェーデン語
年月 略史
800-1050年頃 ヴァイキング時代
1397年 カルマル同盟によりデンマーク王がスウェーデン王として即位
1523年 グスタフ1世(グスタフ・ヴァーサ)即位。デンマークより独立。
1630~1648年 グスタフ2世アドルフ、ドイツ30年戦争に介入。ウェストファリア条約で大国としての地位確保。
1814年 ナポレオン戦争後、キール平和条約締結。以降非同盟・中立政策。
1818年 フランスから迎えられたカール14世ヨハンが国王に即位(現在のベルナドッテ王家始まる)。
1868年 「大日本国瑞典国条約書」締結、外交関係開始。
1946年 国連加盟
1995年 欧州連合(EU)加盟

 

※引用元:外務省スウェーデン基礎データより

日本との交友

スウェーデンにおける日本文化への関心は高い。茶道、華道、日本文学(特に俳句)等伝統的文化、武道等に対する関心は都市圏を中心に高く、各分野において、大規模ではないものの、関連団体が組織されている。また、日本関連友好団体も活発に活動を行っている。一方で、近年ではアニメやマンガなどの我が国のポップカルチャーや日本食に対する関心が高まっている。日本への観光客数も増加しており、2009年以降の統計をみると,2011年にはいったん減少したものの,2012年には東日本大震災前の水準を上回る3万人を達成し,2016年には約49,627人のスウェーデン人観光客が日本を訪れた(出典:日本政府観光局)。

どうやら親日国らしい。知らなかった。
そういえば昔我が家にスウェーデン人が泊まりに来たことがあって、すごく礼儀正しかったのでスウェーデンに対する印象もいい。シンプルなやつだ。

音楽

では本題の音楽へ。まずはスウェーデンのヒットチャートをみてみる。スウェーデン人は何を聴いているのだろう。

ヒットチャートからみる

※引用元:Swedishcharts.comより

年間のランキングが見つからなかったので、2018年1月第三週のランキングを載せた。
1位はやっぱりエドシーラン。どこいってもエドシーラン。2017年世界的ベストソングだからしょうがない。2位は新譜を出したばかりのエミネム、3位にポストマローンと21サベージ、こちらは新進気鋭のラッパーとのコラボだ。本国アメリカでも大ヒット。スウェーデン人はというと、15位のChris Kläffordがラムスバーグ出身のスウェーデン人。
ざっと見通してもこのぐらいしかスウェーデン人はいなかった。

部門で分ける

それではスウェーデン人ミュージシャンはだれがいるのか。

代表格

The Cardigans

スウェーデンのバンドと聞かれたらおおよその人がカーディガンズを挙げるに違いない。なじみやすい歌声とメロディ。少しオシャレでカフェでゆっくりくつろぎたくなる。数年前にサマソニで私も見た。豪雨の中のCardigansだったがそれでもやっぱり楽しかった。「Lovefool」は今でも歌い継がれる名曲で、少し前には日本語でE-grilsのamiがカバーしていたり、あまり音楽に詳しくなくても知っているかも。でもlovefoolのイメージが強い彼女たちだけど意外と硬派なバンドな面もあったりするのでぜひ全然ベストになっていないまとまっていないベストアルバムを借りてくることをお勧めする。

おすすめ
Carnival
lovefool
I Need Some Fine Wine And You, You Need To Be Nicer

cloudberry jam

The Cardigansと似たようなテイストとしてcloudberry jamも挙げておこう。女性ボーカル、軽いギター、綺麗な旋律と鍵盤。日本で一時期熱烈な人気を誇ったバンド。90年代のスウェーデン音楽を広めた一組。wikipediaによると上戸彩のリミックスを担当したこともあるという、日本に愛された人たちなんだなあ。

おすすめ
twice as cool
THIS AND THAT
Another Moment Follows

Europe

北欧はなぜかメタルが盛んだ。理由はあるだろうがなにせ私がメタルに疎いので知らないし調べてもいない。でもこのEuropeは知っている。というかFineal Countdownだけ知っている。それはおそらくみんなそうだろう。このイントロを聴いてピンとこない人はいない。どこで聴いたか思い出せなくてもこの曲は知っている。そして歌が始まると同時に全く分からなくなる。まさに速弾き全盛期。彼らについて知りたい人はググればいい。

おすすめ
The Final Countdown
Rock the Night

The Hives

21世紀初頭に起きたガレージロックリバイバルの立役者の一組。「Walk Idiot Walk」は皆一回は聴いてきたのでは。まだならまず聴きましょう。The Vinesと何がちゃうねん!って言われても知りません。私が考えたわけじゃないし。

おすすめ
Walk Idiot Walk
Tick Tick Boom
Man Offender

Meja

メイヤと読む。にしても彼女こそ何を語ればいいのかわからない。一通り聞いてみる。唯一知っている日本でも流行った「All ‘Bout The Money」は聴きやすいし、スウェーデン感がない。かと思えば「How Crazy Are You?」も聴いたことがあった。こういうのは自分でディグったものではなく、子供の頃にテレビやラジオで培ったものである。つまり結構浸透していたってわけだ。舐めてた。

おすすめ
All ‘Bout The Money
How Crazy Are You?
Raibow

Arch Enemy

アーチエネミー、アークエネミーとも。まずは前情報なしに一聴。そしてボーカルが女性であることに驚け。私はしばらく理解に時間かかった。当時メタルがイマイチどんなものかもわかってなかったとき、彼らを聴いて唖然とした。世界はもちろん、日本でも多くの人に影響を与え特に女性に活路を見出したまさにパイオニア。基本このサイトではメタルは取り上げないが、例外的に取り上げてみた。

おすすめ
Nemesis
War Eternal
Ravenous

Swedish House Mafia

3人組のハウスユニット。EDMの走りで、絶大な人気を誇った。解散後は一人抜けてAxwell Λ Ingrossoに改名、いまだに爆発的な人気である。とにかくキラキラしていて初期EDMらしい真っすぐな曲調。

おすすめ
Don’t You Worry Child ft. John Martin

Axwell Λ Ingrosso

上述のSwedish House Mafia解散後、スティーヴアンジェロとセバスチャンイングロッソが組んだユニット。来日も度々果たしている。

おすすめ
Thinking About You

若手

The Royal Concept

「Gimme Twice」が収録されたEPから火が付き一気に当時の踊れるロックシーンに乗ったThe Royal Concept。ボーカルがとにかくイケメン。サマソニでみたけどやっぱりイケメン。そして声がいい。聴きやすくて踊れて笑顔も溢れる。ストロークスのような、フェニックスのような。インディー感が出過ぎていて逆に良い。

おすすめ
Gimme Twice
On Our Way
DD-Dance

Tove Styrke

個人的に激推しのアーティスト。味のある顔をしている綺麗なお姉さん。セカンドアルバム「Kid」が個人的にドはまり。他のアルバムはまだ聴けていないけど、ぜったい売れる。名前の被ってるTove loに負けない活躍に期待。

おすすめ
Ego
Samurai Boy
Mistakes

Zara Larsson

今が旬のソロシンガー。小柄ながらパワフルなパフォーマンスが特徴。2017年のサマソニでみたけどめちゃめちゃよかったので是非みなさんにも好きになってもらいたい。「Ain’t My Fault」は快作。海外にしては珍しく日本っぽい構成なのもなじみやすい。「Lush Life」の世界的ヒットにより認知度が一気に上昇。クラブ好きな人なら聞いたことあるかも?大好きなアーティストの一人。

おすすめ
Ain’t My Fault
Lush Life
Weak Heart

Tove Lo

スウェーデンすげえな。トーヴ・ローは今なにやっても売れまくるアーティストの一人。さてこれからどうなっていくのか。2020年まで残るのか。今時のちょっと流行音楽に敏感なパリピ女子は大体彼女聴いてるっていう偏見がある2018年。音楽の移り変わりは激しいのでこの記事をいつみるかによってこの文章の信ぴょう性が変わってくる。ちなみに私はそんな聴かない。

おすすめ
Habits (Stay High)
Talking Body
Cool Girl

First Aid Kit

これからどんどん活動の幅を広げるだろうと思っている。ある意味これが一番我々の知っているスウェーデン像に近いのかもしれない。カントリー調で耽美な女性のハーモニー。北欧の寒い山奥から聞こえてきそうな。そんな音楽。2018年初頭に出したアルバムもとてもよくて、日本のフェス来日も近い?

Alesso

若手ではあるがすでに猛烈な売れっ子のアレッソ。OneRepublicとのコラボ曲「If I Lose Myself」などが有名。EDMの中心人物。彼はメロ重視の北欧系EDMなので聴きやすい。

おすすめ
Let Me Go
Heroes (we could be) ft. Tove Lo

おすすめ
It’s a Shame
My Silver Lining
Stay Gold

Icona Pop

2012年にCharli XCXとコラボした「I Love It (feat. Charli XCX)」で爆発的なヒットとなったIcona Pop。知らないがおそらくクラブでアホほど流れたんじゃないかな当時。ちょっと軽薄にもとられかねないが、楽曲の強度自体はさすがのもの。多少やりすぎな曲もなくはないが笑

おすすめ
I Love It (feat. Charli XCX)
Emergency
All Night

その他

私が知らなかったアーティストなど。

Tim Sköld

スウェーデン語だ。ティムスコールド。マリリンマンソンの元プロデューサーという顔も持つ。
もうこの人もマンソンみたいでちょっとよくわからない世界観だが、まあ、うん。わからない。

おすすめ
Better the Devil
Neverland

Räfven

民族音楽をロックで表現するバンド。これは日本ではウケない。でも聴いていて飽きない展開と音の多さで結構好きかも。wikiによるとこれはジプシーパンクというらしい。ジプシーが分からない。

おすすめ
Ale Schwester
Kajutan Blues

Shout Out Louds

日本語ページがない上に英語のページすらほとんど何の情報もない。ただ、The strokesとツアーを一緒に回ったことがあるらしい。と聞けばへえ結構有名なのかな、と察する。割とシンプルなロックバンドで、メロがウリの正統派という感じ。

おすすめ
Oh Oh
White Suzuki

Erik Hassle

本国スウェーデンは人気のポップソロシンガー。the 1975のようなちょっとオールドタイプな踊れるポップ。これ本気でいいと思うんだけど日本に輸入してみたらどうだろう。この記事一番の収穫。

おすすめ
No Words
Natural Born Lovers

Peter Bjorn and John

大御所かと言われればそうでもないし若手ではない。でも絶対みんな知っている。あの口笛。あのメロディ。どこで聴いたか、一度耳にすれば絶対忘れない病みつきになるメロディ。個人の名前をバンド名にしたシンプルなバンド。

おすすめ
Young Folks
Dominos

Jonny Jakobsen(As known Carlito)

名前だけ見てもさっぱりだけど、一部の人は知っているかもしれない。謎のメキシコ人シンガー、カリート。まあスウェーデン人なんだけれども。どうみても小バカにしている。でも悔しすぎるほどに頭に残る。こんなくだらない歌があるだろうか。いやLMFAO以外に知らない。

おすすめ
Who’s That Boy

The Field

こちらはストックホルム出身のテクノミュージシャン。こちらも初耳で勉強になる。この感じは大好きだけど最近あまり聴かないので楽しい。スウェーデンのテクノって知ってるだけでもオシャレ。

おすすめ
Over The Ice
A Paw in My Face ( Trip Tape: Pt. 2 )

Join the Riot

ポップでキャッチーなサウンドが特徴的。ちょっとオールディーズな雰囲気もあり、低音が気持ちよい。また「Queen Marmalade」のようなアコースティックな楽曲も楽しい。ちょっと注目してみたくなる。

おすすめ
Reunion
Queen Marmalade

Club8

男女二人組のグループ。カロリーナの澄んだ歌声はカーペンターズを彷彿とさせる。それぐらい綺麗。Jesus walk with meは一度聞いた瞬間から惹かれた。これはすごいデュオだ。生で聞いてみたい。

おすすめ
Jesus walk with me
Into Air

Cornelia Jakobs

こちらまだほとんど情報のない新人?アーティスト、コーネリアジェイコブス。ちょっとハスキーでクールな楽曲が印象的なソロシンガー。これ世界でめっちゃ流行ってますと言われたら思わず信じてしまいそうなくらいのクオリティ。海外は底が厚い。これで無名の新人なんだから。

おすすめ
Late Night Stories
We Come Alive

Manse

そのコーネリアスジェイコブスをフィーチャリングで迎えた楽曲「We Come Alive」を作ったのがこのManseという人物。スウェーデンらしい(?)ちょっとチルな感じは私好みの楽曲。メロがしっかりしているのでピコピコが苦手な人も結構聴けると思う。まあいわゆるEDMだ。

おすすめ
Rising Sun
Freeze Time

まとめ

以上、スウェーデンの音楽を紹介した。北欧ならではか、少し冷たいクールな楽曲が多い印象を抱いた。一方で、今回は私の興味の対象外だったので除外したが、メタルも多く生まれているのが特徴的な北欧音楽。スウェーデンももちろん熱くメロディックなメタルバンドがたくさんいる。それはまた今度の機会に。
まだまだこれから随時更新していくのでまた、たまに覗きに来てくれると新しいアーティストが追加されているかも。