インドネシア | worldmusic　explorer

インドネシアとは

東南アジアに位置する島国、インドネシア。意外と正確に位置まで把握している人は少ない。大体あのへんだよね、とまではわかるけれど。
正しくはインドネシア共和国。インドネシア語を話す。首都はジャカルタ。

5,110kmと東西に非常に長く、また世界最多の島嶼を抱える国家である。赤道にまたがる1万3,466もの大小の島により構成される[2]。人口は2億3,000万人を超える世界第4位の規模であり、また世界最大のムスリム人口を有する国家としても知られる。

引用元: wikipediaより

ではまずインドネシアの基本情報から。

歴史

年月	略史
7世紀後半～	スマトラに仏教国スリウィジャヤ王国が勃興。
8世紀	中部ジャワに，仏教国シャイレンドラ王朝が興り，ボロブドゥール等の有名な仏跡を残す。
13世紀	イスラム文化・イスラム教の渡来。北スマトラのアチェ地方に最初のイスラム小王国が現れる。ジャワにマジャパイト王国が勃興し，ジャワ以外にも勢力を伸長。
1596年	オランダの商船隊，西部ジャワのバンテン港に渡来。
1602年	オランダ，ジャワに東インド会社を設立。
1799年	オランダ，東インド会社を解散，インドネシアを直接統治下におく。
1942年	日本軍による占領（～1945年）。
1945年	8月17日，スカルノ及びハッタがインドネシアの独立を宣言。スカルノが初代大統領に選出。オランダとの間で独立戦争（～1949年）。
1949年	ハーグ協定によりオランダがインドネシアの独立を承認。
1955年	バンドンで「アジア・アフリカ会議」開催。
1965年	軍部と共産党との緊張の高まりを背景に「9月30日事件」が発生。翌1966年3月11日，スカルノ大統領は権限をスハルトに一部委譲。
1968年	スハルト大統領就任（第2代大統領）。
1998年	アジア通貨危機をきっかけに，ジャカルタを中心に全国で暴動が発生。民主化運動も拡大し，スハルト大統領は辞任。ハビビ大統領就任（第3代大統領）。
1999年	住民投票により東ティモールの独立が決定。ワヒッド大統領就任（第4代大統領）。
2001年	メガワティ大統領就任（第5代大統領）。
2004年	国民による初の直接投票によりユドヨノが大統領に選出。ユドヨノ大統領就任（第6代大統領）。
2005年	ヘルシンキ和平合意（独立アチェ運動（GAM）との和平成立）。
2009年	ユドヨノ大統領再任。
2014年	ジョコ・ウィドド大統領就任（第7代大統領）。

※引用元：外務省インドネシア基礎データより

かつて日本が占領していたこともある国。でも今は関係良好。なんてったってデヴィ夫人ことデヴィスカルノがいるんだから。日本生まれだけどインドネシア国籍の立派な公人。スカルノ元大統領夫人だし。大好きな芸能人の一人。

著名人

日本でも知名度のあるインドネシア人って誰がいるだろう。少しだけ調べてみた。

デヴィ・スカルノ(タレント)
タウフィックヒダヤット(バドミントン選手)
仲川遥香(元AKB48/JKT48、タレント、インドネシアで活動)

特に最後の仲川遥香に関しては、日本での知名度はほとんどないが、インドネシアで大成功を収めたタレントで、2年連続で「世界に影響力のあるtwitterアカウント」において7位という偉業。アジア人では唯一のベスト10入り、セレーナゴメスの一つ下、ブリちゃんよりも一つ上。アリシアキーズよりも2つ上。すげえ。

音楽

では本題の音楽。インドネシアの音楽とは。インドネシアのアーティストって誰がいるのだろう。先の仲川遥香もそうだが、インドネシアにはJKT48がある。ジャカルタ48、つまり秋元康プロデュースの48グループの派生チームだ。2011年に結成されてから高城亜樹などが派遣され話題となった。そういったJKT48を筆頭にインドネシアでもアイドル文化が進んでいる。それは後述する。

チャートから見る

まずはヒットチャートをみてみる。

これは2018年1月のチャートである。1位はアメリカ人のLoren Allred。ツイッターも7000人弱と決して目立った歌手ではないが、インドネシアではどうやら流行中らしい。2位はヒュージャックマン主演の映画「グレイテストショーマン」のサウンドトラック。この時点(2/14)ではまだ日本未公開であり、インドネシアの方が話題先行している。4位もアメリカ人、ザックエフロン。生きていたとは知らなかった。その後、2018年現在絶賛大セール中で来日も果たしたカミラカベロ、エドシーランと世界的なヒットメイカーが続く。

気になったのは8位のLabrinth。イギリス出身の男性シンガーなのだが初耳である。

そして9位にランクインしたVirgounという歌手。こちらこそおそらくインドネシア出身のアーティストだろうと思われる。どうやら、インドネシアのバンド、LAST CHILDのボーカルのソロプロジェクトっぽい。「Bukti」が1億回再生を記録している。すごい。ただまあまあ凡庸なメロディとフックの少ないサウンド。歌詞も英語ですらないので意味も分からない。16位にJulia Michaels、17位にKodalineと謎のランクインが続く。インドネシアでなにかあったのだろうか。18位のJay Chouは台湾出身の男性シンガー兼俳優。アジアで幅広い人気を誇り、中国では周杰倫(ジョウジルエン)として活動。映画「グランドイリュージョン」にも出演している。

21位にランクインしたのはPayung Teduhというバンド。後述するが、こちらもインドネシアのバンドだがとてもおだやかで今っぽい音楽を鳴らしている。

以上が30位までのチャートである。

ジャンルで分ける

アイドル

インドネシアでもアイドルは大流行。特に48グループの成功にもみられるように、非常に日本に近しい売り方をしている。むしろ飽和状態のせいでわけのわからないことをしまくっている日本よりもアイドルらしいアイドルが多い。その中で有名なのをいくつか。

Cherry belle

はいこれぞ21世紀のアイドル。可愛すぎない。アカ抜けない。おてんば感。素人感。完璧です。

Super Girlies

再生回数の少なさにすこし寂しさを抱くが、いや、立派なアイドルだ。ロックテイストなのがちょっと面白い。

JKT48

でましたJKT48。名前でお察しの通り、秋元康が海外に出店したやつです。私と生年月日が全く同じで勝手に親近感を抱いていた高城亜樹が左遷されたJKT48。本国ではそれなりにヒットしたもののやっぱりに日本への逆輸入は難しく定着しないまま2018年が来てしまった。いまやSTU48(瀬戸内)まで誕生してすっかりジャカルタなんてなかったよと言わんばかりだが、インドネシアでの人気ぶりは忘れてはならない。AKBのカバーもよく歌っているが、改めて聴くと日本の音楽って難しくて凝ってるなあと思った。

おすすめ
Dirimu Melody(AKB48の君はメロディのカバー)

バンド

つづいてバンド。結構多めに挙げたので定番から新人までそろってるはず。スクロール大変だろうからうまく上の目次を利用してください。

Kerispatih

まず何が売れているのか、今なのか古いバンドなのか、それすらわからない手探り。結構人気だったっぽいのは皆の反応で察する。

Payung Teduh

「Akad」が現在大人気のバンド。管楽器が心地よい大人な音楽は今の日本のメジャーシーンとも近しいサウンドで耳なじみもよい。お薦め。

Payung Teduh was created by two close friends that used most of their time in playing music at the canteen of FIB as well as providing background music for the Pagupon Theater of Indonesia University. These two close friends, Is and Comi, played their music anywhere from the canteen of FIB UI, hangout places inside the campus complex, to the lake side near UI’s Center Administration Building. Their togetherness in playing music has been supported by friends around them which then lead to the creation of a duo that eventually became the next big thing at UI.

引用元: Soundcloudより

LAST CHILD

さっきも少し話題に出したが、インドネシアでは有名なバンド、らしい。インドネシア人の知人がいるので聞いてみたら「僕も大好きだよ！！」と返事が来た。そうなのか。インドネシア人が集まるバーとか行って彼らを流してみたい。

Gisel & Abirama

「SENDIRIAN」のMVが大阪の市営地下鉄から始まることで一気に見入った。全編日本での撮影。アコースティックと二人のハーモニーが切ない。

Endank Soekamti Ft. Naif

正統派のようでまあまあクセの強いバンド。こんな個性的なバンドがインドネシアにもいるんだと感じた。変な意味じゃなくて。

Zigaz

おそらくポップロックバンド。恐ろしく情報量が少ない。公式サイトすらみつからない。ツイッターの公式アカウントもよくわからん。そもそもどっちが曲名でアーティスト名かもわからない。でもたぶんあってる。聴きやすさはナンバーワンかも。Bon Joviとかと思っておけばオッケー。

おすすめ
Salahkah
SAHABAT JADI CINTA

The Sigit

英語で歌っているのでおそらく海外志向のバンド。世界でも認知されている?模様。

Mocca

キュートな歌声で軽やかに歌い上げるバンド。これも再生回数の多さから人気がうかがえる。やっぱり英語が歌えると世界的なリリースが可能になるので強いか。

Dewa19

レトロ感がすごい。ゴダイゴみたいな風貌。サウンドは80年代のハードロック。journeyを彷彿とさせる。

Superman Is Dead

横浜銀蝿がインドネシアにもいたのか、と言いたくなる。メロディはSum41。日本でいえばORANGE RANGE。

おすすめ
Jika Kami Bersama

Kotak

女性ボーカルバンド。力強く歌い上げるタイプだが艶っぽいので意味さえ分かればハマりそうな感じ。

Kahitna

しっかりとした音楽をポップミュージックに落とし込めている。とても良質なバンド。

Geisha

「ゲイシャ」という日本人には敏感にならざるを得ない名前。あれだね、Mura Masa、とか、honne、みたいなノリだ。メロの良さは今のところナンバーワン。

Killing Me Inside

ここらで最近のバンドを。曲はparamoreのようなロックサウンド。こちらも筆者おススメなので要チェック。

The Changcuters

サマソニにも出演経験のあるロックンロールバンド。日本でも人気がもっと出てもいいんじゃないかとおもう。センスのあるバンド。シャーラタンズとかリバティーンズの流れを感じるガレージサウンドが特徴。
ちなみに彼らのサマソニ後のインタビューがおもしろいので抜粋しておく。

TC：それが本当にいいです。インドネシアだとほとんどが海賊版で、むしろ正規版CDが少ないぐらいです。

野田：えー！大丈夫なんですか？それは。

TC：全く大丈夫じゃない（笑）。これは国をあげて、しっかりと海賊版コンテンツと戦わなきゃいけないんです。みんなが海賊版を出してしまうので、アーティストは生きていくためにライブばかりに依存してしまう。強行スケジュールでライブをし続けなけば、音楽活動を続けていくことが出来ない。制作の時間も限られてしまう。これは全く健全じゃないですよ。

TC：だから、音楽に限らず日本に海賊版や偽ブランドがないことは本当に素晴らしいと思います。根本にロックンロールな精神をもっていても、みんな優しく、しっかりとオーガナイズされているのが日本人と日本のよいことだと思う。

引用元: 【番外編】インドネシアが誇るガレージバンド『The Changcuters』に聞く、東南アジアのアーティスト事情。

Utopia

多分すごいバンド。めちゃ人気あるっぽい。そして気に入った！！！これはめちゃキャッチー！！

GECKO

シンプルなバンド。でもインドネシアっぽさが出ていてとても良い。

Ice Cream Attack!

こちらもポップロックバンド。なんだ、けっこうこういうオルタナみたいなバンド流行っているのかインドネシアは。日本と親和性が高そう。

ソロアーティスト

ABIRAMA

ぱっと見ればTro y moiに見えなくもない彼は男の色気を交えながらソウルミュージックを見事にインドネシアに還元している。

Gisel

ちょっとハスキーで湿っぽく歌んだけど、インドネシア語の関係か、舌を巻くシーンが多くてびっくりする。ある意味ですごい世界観ができている。

Nowela Auparay

インドネシアンアイドル2014のチャンピオン。

Volts Vallejo

インドネシア….だと思います笑

Jaz

おそらくブルネイ出身？のアーティストだけど、インドネシア音楽として扱われているようなのでここで紹介する。明るい清水翔太と思ってくれれば。

Rich Brian

ちょっと系統を変えてヒップホップを。想像以上にかっこいいのでmigosとか21savegeとか好きな人に薦めたい。Rich Chiggaとして名が通っていて、世界ではもうスタンダードになりつつあるアジアを代表するラッパー。

Astrid

ちょっと洋楽のエッセンスも織り交じて可愛くしたアーティスト。ポップロック好きな人はハマると思う。

Regina Ivanova

海原ともこみたいな女性がめっちゃキラキラして歌ってる。こちらもインドネシアンアイドル優勝経験のある実力者。

Rizky Febian

ジャジーで日曜の午後に聞きたくなる。

ANDIEN

これは掘り出し物かもしれない。本当にいい歌手。絶対聴くべき。

RAISA

こちらも綺麗な女性。インドネシア女性が俄然魅力的に見えてきた。

終わりに

以上、インドネシアのアーティスト紹介だった。
なにせ英語を必死に翻訳しながら、~~半分めんどくせーと思いながら~~、こぎつけた記事なので、誤った情報はあると思う。これインドネシアじゃないよ、とか、性別間違ってるよ、とか、ソロじゃなくてバンドだよ、とか。経歴間違ってるよ、とか。なのでぜひインドネシアの音楽に精通している人はコメントください。すぐに訂正してより正確で細かい情報を載せた記事にします。
あと、やはり日本のん額と比べるとシンプルな構成の楽曲が多かった。それは日本が複雑すぎるだけなのかもしれないが、インドネシアではまだまだ生音中心の音楽が流行りなんだなあと感じた。